2018年02月28日
第17回 英語教育・メディア研究分科会 開催のお知らせ
更新日:2018年02月28日
日時:2018年3月17日(土曜) 1:30-4:30
場所:渋谷会議室
内容:2名の先生による発表、分科会プロジェクト(教材開発)の話し合い
畠山 先生
実践報告です。
題目:『アカデミック・ライティング指導におけるプリ・ライティング・アクティビティとピア・インタラクションの導入』
[Introduction of Pre-writing Activities and Peer Interaction in Academic Writing Classes]
ライティング、特にアカデミック・ライティングにおいて、pre-writingの重要性が指摘されるようになって久しい。 プランニングがライティング・プロセスの一部として重要であることは Silvia (2007) やWarburton (2007) によって指摘されている一方、ライティング初心者はプランニングに時間をあまり割かないことも Ferris and Hedgcock (2005)により報告されている。指導面では、 様々な学習スタイルの学習者にあった多様なpre-writingタスクを取り入れることが提案されている (Leopold, 2012) 。また学習者は、collaborative pre-writing タスク (pre-writingディスカッション等)を肯定的に捉えているとの報告がある (Neumann & McDonough, 2015)。加えて、ピア・インタラクションについては、外国語学習における重要性が提唱され、広く認知されているところであるが (Long, 1996; Vygotsky, 1978)、ライティング指導においても、ピア・レビューやcollaborative writingなどのピア・インタラクションは、特にライティング初心者にとって、読み手を意識できることや、アイディアの発展・検証の面からもメリットが大きいとされている(Daiute, 1986; Flower, 1979; Daiute & Dalton, 1993)。本発表では、pre-writingアクティビティとピア・インタラクションを多く取り入れた、半期15回のacademic writing授業の実践報告を行う。
南部先生
題目:『母国語力を意識させて学習意欲を向上させるTOEIC学習の実践』
TOEICテストは、近年多くの大学・短期大学において入学時のクラス分け・進級条件・単位認定等に幅広く
採用されている。しかし社会人経験のない短大・大学生にとっては、「日常・ビジネス」両側面での英語運
用能力をほぼ均等に測定するテストという特性上、特に以下の固有の学習障壁の存在に授業実践を通じて痛
感してきた。
・主にリーディングにおいて、母国語での社会一般常識・語彙の不足に起因するTOEIC頻出場面の理解不足
・主にリスニングにおいて、日本語のMora言語的側面の概念把握不足による聴解力の問題
こうした学習バリアに対して、「カタカナ語」及び「機能語・内容語」キーワードとした授業実践を通じて
学習者の認知的負荷を軽減することによりTOEICへの理解度・親和度の向上を目指した授業の取り組みにつ
いて紹介する。
お問い合わせは、桝原克巳(英語教育・メディア研究分科会 代表)までお願い致します。